鳴瀧会ホームページトップ幸信吾公演情報/天領佐渡両津薪能

天領佐渡両津薪能/2023年10月21日(土)開演19:30~

主催 天領佐渡両津薪能実行委員会
アースセレブレーション実行委員会
佐渡市

能『熊坂』

シテ(前 熊坂長範/後 僧) 金井雄資
ワキ(旅僧) 食品康夫
アイ(所の者) 橋本賢次
本間佐登瑠
小鼓 幸信吾
大鼓 石川久仁於
太鼓 葛西直樹
後見 金井賢郎
齋藤美千枝
永田治人
地謡 神主弌二
石山勝秋
齋藤達也
曽我長治
土屋晴夫
笹川通博
斎藤隆
佐々木雅文
齋藤貴文
石田信康
終演予定 20時50分
佐渡宝生
 能楽五流のひとつ、宝生流は、加賀宝生をはじめ、南部宝生、会津宝生、佐渡宝生など江戸時代からの流れが根強く今日に受け継がれています。
 慶長九年(1640)、佐渡奉行となった大久保長安が佐渡に猿楽師を同行したことから佐渡における能楽が始まりました。常太夫、杢太夫を中心に、おそらく観世座が生まれ、相川の春日社で神事能が催され、その後次第に国中から島内各地に広まっていきました。両太夫の絶家後は潟上の本間太夫がこれに代わって佐渡能楽の中心になっていきます。
 本間家初代となる本間秀信は、江戸の宝生太夫の門を叩き、その教えを受けて寛永十八年(1642)に佐渡に帰ります。慶安四年(1651)、佐渡奉行から正式に宝生の能太夫を拝命し、さらに翌年には宝生宗家より能太夫の世襲を認められます。ここに「佐渡宝生」の礎が築かれることとなりました。本間太夫は代々宝生宗家の教えを受け、佐渡に正統の宝生流を伝えてきました。
 加賀には「謡が天から降ってくる」という言葉がありその盛んな様を伝えています。一方佐渡にはこんな言葉もあります。「舞い倒す」。能舞が高じて身上を潰すというものですが、それは修行を積んで正統な宝生の能を舞おうとする「佐渡宝生」の本質を内包する言葉であると言えます。
(天領佐渡両津薪能 解説より全転記2024.1.10)